皆さんさんこんにちは!アイルランド出身帯広市国際交流員マネリです!
私が現在勤務している森の交流館・十勝の職員は重度の旅好きばかりですが、そんな中でも本日は、アイルランドに住んでいたことがある!?という職員に、アイルランドでどのような暮らしをしていたのか聞くために、突撃インタビューしてみました!
帯広市国際交流員マネリ(以下:マ)
帯広市観光交流課国際交流係係員田中新太(以下:ア)
(マ)アラタさんこんにちは!アラタさんとは、毎日目の前の席で国際交流イベントの企画運営など、一緒にお仕事をしていますが、今日はアイルランドでの経験についていろいろ聞いてみたいと思います。よろしくお願いします。
(ア)よろしくお願いします。
(マ)では、さっそく本題です。アラタさんは以前、アイルランドに住んでいたことがあると聞いたのですが、それは本当ですか?
(ア)はい、本当です(笑)僕が二十歳の時なので2015年だったと思います。
(マ)日本からアイルランドを訪れる人はとても珍しいですよね。なぜアイルランドに?
(ア)実は大学を1年休学したときに、バックパック一つで世界半周?の旅に出たんです。その記念すべき最初の国がアイルランドでした。
(マ)最初の国がアイルランド!?マニアック過ぎる!(笑)
(ア)ヨーロッパでワーキングホリデービザが取得できる国を探していました。その中で、一番ビザが取りやすいと聞いたのがアイルランド(笑)
(マ)理由が、、、(笑)
(ア)冗談です(笑) 実はストリートミュージシャンを題材にした大好きな映画があって、その舞台がアイルランドだったんです。いつか絶対に訪れたいと思っていたので、ビザがあると知ってすぐに決めました。
(マ)ちゃんと理由があったんですね。安心しました。アイルランドの第一印象は?
(ア)毎日雨でびっくりしました!正確にいうと、毎日が雨というより、毎日何回か雨が降ってる感じですね(笑)
(マ)それは本当ですね。僕は好きですけど。アイルランドではどこに住んでいたんですか?
(ア)ダンレアリーという小さな港町に住んでいました。
(マ)小さい!?アイルランドでは、ダンレアリーは全然小さくないと思います(笑)住む町はどのように選んだのですか?
(ア)日本とアイルランドでは町の規模が違いますね。首都ダブリンでさえ「世界一大きな“村”」とよく言われてますからね(笑)住む場所は、最初の1,2カ月は語学学校に通おうと思っていたのですが、なぜか学校を決めずに日本を出てしまったので、最初住む町も家も決まっていなくて、、、(笑)
(マ)!?
(ア)実際に自分の目で見てから学校を決めたいなと思っていたこともあって首都ダブリンに着いてから探しました。乗っていた電車が海の見える街を通った時に「ここだっ!」と電車を飛び降りました。「わたし、この街にするわ♪」って感じで、気分は完全に“魔女のなんとか便”の主人公(笑) そのまま海沿いにある学校で直談判して、その日から授業を受けさせてもらいました。そして授業を終えた後に「あ、今日から泊まる場所なかったんだ」と思い出し、急遽ホームステイ先を探してもらいました(笑)
(マ)見つかったんですか!?
(ア)たまたま空いている家庭が見つかりその日からそちらに。日本を出て4日目です。今思えば大胆だなぁと思いますが、アイルランド人は優しかったです。
(マ)ブログを読まれる方はぜひ住む場所を決めてから訪れてほしいですね(笑)語学学校はどうでしたか?
(ア)はい、知らない国で住む場所がないのは大変ですし、何より危険です!絶対に決めてから訪れてください!(笑)ダンレアリーの学校は比較的小規模でしたが、弁護士や医者など、自国ですでに働いている方々が、キャリアアップのために世界中から集まっていて、すごく刺激的でした。
(マ)語学学校は学生がメインなのかと思ってました!ホームステイはいかがでしたか?
(ア)2つのご家庭にお世話になりましたが、どちらも最高でした。本当に。グレイビーソースたっぷりのマッシュドポテト、ワインで煮込んだ牛肉シチュー、鶏肉とトマトとチーズをオーブンでじっくり焼いたパイ的なやつ、、、ザ・アイルランドな家庭料理を作ってくれて毎日感動でした。
(マ)グレイビーソース!放課後や休日どのように過ごしていましたか?
(ア)図書館で勉強をしていました。と言いたいところですが、毎日パブでビール飲んでました(笑)
(マ)つまり、アイルランドの社会に溶け込んでいたわけですね(笑)
(ア)ホストファザーがアイルランドの笛を吹く系のおじさんで、夜な夜なパブのセッションに連れて行ってくれたんです。アイルランドでは、地元の方々がパブに楽器を持ち寄ってお酒を飲みながら演奏する風景がよく見られます。アイルランドのビールを飲みながら聞くアイリッシュ音楽は本当に最高です。しかも演奏する人はタダでお酒を飲めたりするんですよね。あの文化は、今すぐ日本に輸入すべきです。
(マ)たしかにパブ文化はアイルランド特有ですね。学校を卒業した後はどこで働いていたんですか?
(ア)田舎の方の小さな農場で働いていました。
(マ)仕事を見つけるのは大変でしたか?
(ア)僕は、労働した代わりに、無料で食事と宿を提供してもらう“ワークエクスチェンジ”という仕組みを利用していたのですぐに見つけられました。でも、ダブリンの中心地で仕事を探していた友人はなかなか仕事が見つからず苦労していたようです。
(マ)農場での暮らしはどうでしたか?
(ア)最高です!アイルランドの羊を眺めながら飲むビールが大好きです!あと田舎はヒッチハイクがとてもしやすいです。ドライバーが優しい。
(マ)ヒッチハイクしていたんですか?
(ア)よくお世話になってました。パブに行くにはそれしか方法がなかったので(笑) アイルランドでは親指を立てる前に「乗ってくかーい?」と車のほうから止まってくれたりするので、北海道よりヒッチハイクしやすいです!
(マ)ヒッチハイクしたことありませんが(笑) アイルランドの英語はいかがでしたか?
(ア)想像していたよりも聞き取りやすかったです。独特な挨拶表現などに最初は戸惑いましたが、そういう方言を積極的に使うとパブで会うおじさんたちに喜んでもらえたりするので、アイルランドに少し受け入れてもらえたのかなぁと実感できます。
(マ)アイルランドにはどのくらいいたんですか?
(ア)3,4カ月です。夏にイタリア周辺を3カ月ほど回った後、アイルランドに戻る予定だったんですが、そのままパレスチナ、イスラエルを2か月ほど回ったり、アジアを数カ月回ったりして、結局アイルランドに戻りませんでした。
(マ)帰らなかったんですね(笑) そもそもアラタさんはなぜ一人で海外に訪れるようになったんですか?
(ア)元々家族が旅行好きだったんですが、一人で海外へ行くようになったのは、帯広市が実施している高校生相互派遣事業に参加して、友好都市である中国朝陽市でホームステイを経験したことがきっかけです。当時英語も中国語も全く話せませんでしたが、現地の高校生とめちゃくちゃ仲良くなりました。言葉が通じなくてもこんなに仲良くなれるんだ!と驚きました。
(マ)ということは、アラタさんが海外へ訪れるようになったきっかけは、帯広市の事業にあったということですか!?
(ア)そうなんです!忘れ物をしたり、迷子になりかけたりして、引率してくれた市の国際交流員さんには大変お世話になりました(笑) その後、高校2年生の時に1年間の米国留学を経験したり、大学の長期休みに旅に出るようになりました。
(マ)帯広市の事業に参加したことがきっかけになっていたことも驚きですが、今森の交流館・十勝でその事業にも関わっているのはびっくりですね。それでは、最後にアイルランドに関して質問10個聞いてみたいと思います!
(マ)好きな場所は?
(ア)ダンレアリーの端っこにある小さな赤いパブ!
(マ)好きな食べ物は?
(ア)グレイビーソースめっちゃかかってるやつ!
(マ)アイルランド人の好きなところは?
(ア)歌が上手!ストリートミュージシャンがめちゃめちゃ多い!あとヒッチハイカーに優しい!
(マ)アイルランドで驚いたことは?
(ア)帯広の高校時代の同級生とダブリンの街中で偶然すれ違ったこと!その時は話しかけられなかったんですが、最近帯広で再会しました(笑)
(マ)えっ!?そんなこともあるんですね!アイルランドに関して、後悔していることは?
(ア)聴くだけでなくてセッションに参加したかった!あと、世界一綺麗!?な図書館に行けなかった! 南の方にも住んでみたかった!もっとウイスキー飲めばよかった!
(マ)アイルランドと北海道で似ている点は?
(ア)景色がそっくり!山はないけど、自然が豊か!人もやさしい!
(マ)アイルランドの嫌いなところは?
(ア)天気!毎日曇ってる!すぐ雨降る!
(マ)アイルランドで行くべき場所は?
(ア)パブ!観光地じゃなくて、田舎のパブのセッションは絶対行って!あと、ウイスキーとビールの蒸留所巡り!
(マ)これからアイルランドに訪れたいと考えている方に一言!
(ア)アイルランドは時間の流れがゆっくりで、人がとってもやさしい国です。羊の毛から糸を紡いだり、暖炉の前で編み物をしたり、お酒を飲みながら仲間と演奏を楽しんだり、アイルランドでは素朴な暮らしをぜひ楽しんでほしいです!食べ物もおいしいので色んな家庭料理を食べてみてください!
(マ)またアイルランドに行きたい?
(ア)絶対行く!いつかまた住みたい!
(マ)はい、オッケーです。日本人から見たアイルランドを少し知ることが出来ました。
今日はありがとうございました!
(ア)ありがとうございました!
ということで、今日は日本人から見たアイルランドについてご紹介しました。 皆さんもぜひアイルランドに遊びに来てください!
それでは次回!
マネリ